J-クレジットマガジン vol 8(2024年11月14日)
「カーボン・クレジット市場」
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今回は、昨年の11月に開設されたカーボン・クレジット市場についてご紹介します。
カーボン・クレジット市場は、現在政府が取り組んでいる脱炭素に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)の政策の一環として開設されました。
同市場は、東京証券取引所において2022年9月22日から23年1月31日まで実証事業を行い、2023年10月11日に開設された二酸化炭素排出量を取引する新しい市場のことです。
カーボン・クレジットとは、①再生可能エネルギー発電や省エネルギー設備等の導入により、削減できたCO2排出量や②適切な森林管理によるCO2等の吸収量を数値化し、「クレジット」として国が認証したもののことです。カーボン・クレジットは企業や自治体が購入できるほか、転売も可能です。
カーボン・クレジットを購入することで受けられるメリットは様々あります。例えば、温対法・省エネ法で活用できるほかCDP・SBT等の各イニシアチブでも活用できます。
上記①を式にすると、カーボン・クレジット=「温室効果ガス削減がされなかった場合に予想される排出量(ベースライン)」―「実際に温室効果ガス削減の努力をした上での排出量」
上記②は、適切な森林経営や植林により増加したCO2吸収量の増加、となります。
最近これらに関するニュースがありましたのでご紹介します。
― 最近のニュースの紹介(出所2024年9月3日・静岡新聞)―
御殿場市が同市の東田中の森林約5ヘクタールについて国が2日までに2023年度の二酸化炭素(CO2)吸収量47トン分を認証し、J-クレジットの発行を決めた。
― 最近のニュースの紹介(出所2024年10月13日・毎日新聞)―
御殿場市と三島信用金庫は11日、御殿場財産区が管理する同市東田中の森林約5ヘクタールの2023年度分の二酸化炭素(CO2)排出枠(J-クレジット)46トンの売買契約を締結した。県内市町が森林由来のJ-クレジットを売却するのは初。
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