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2026/02/27

助成金を活用したアクアドライブシステムの開発支援

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助成金を活用したアクアドライブシステムの開発支援

企業名 NACOL株式会社  <https://www.nacol.co.jp/
所在地 静岡市清水区西久保415
業種 はん用機械器具製造業
創業 1955年
従業員数 77人(連結131人)
支援分野 研究開発助成、事業化助成、展示会出展

 

産業財団の研究開発助成を活用して新分野に進出するためのロボットの試作機を完成させた。

また、機械要素技術展にこの試作機を展示し、大きな反響があった。

 

水圧機器のご紹介動画

https://www.youtube.com/watch?v=I6iCOx--ybY

ロボットアームのご紹介動画

https://www.youtube.com/shorts/TTo39DdCgR4

経営課題と支援機関に相談したキッカケ

 長年、油圧アキュムレータを主力とする油圧機器のメーカーであったが、電動化の流れや、中国製品の台頭等により、油圧機器の成長鈍化が同社の課題であった。
 そこで、機械装置の駆動源として、電気、油圧等に代わり、水圧で駆動するシステムを開発した。水圧駆動は、漏電や油漏れ等の心配がなくクリーンで大出力を得られるため、高い衛生管理が求められる食品機械や水中機械等に適している。令和元年に産業財団の助成事業を利用して、課題であった油レスによる潤滑性の悪さを克服し製品化に至った。
 食品機械の他、漏電の心配がない防爆装置への応用等により新規受注を獲得し売上を伸ばすとともに、現在はロボットへの応用展開を図るなど更なる研究開発を進めている。

支援内容

2019年    中小企業研究開発助成事業(アクアドライブシステム用水圧機器の製品化への課題解決)
2020~21年 事業化助成(NADS<NADS:NACOL AQUA DRIVE SYSTEM>で駆動する装置の開発および販路開拓)
2023年    三菱電機㈱名古屋製作所展示商談会出展
2024~25年 研究開発助成(過酷な環境で活動可能な水圧駆動式ロボットの開発)
2025年    2025国際ロボット展出展

成果

機械装置を取扱う際、よく「油をさす」という言葉を使うように、機械をスムーズに動かすために必須の潤滑油。同社はこの油を使わず水だけで機械を動かす画期的な技術を開発。特に同社は、独自のスプール式切換弁を開発して流量の分配性能を向上させ、機械装置の動作精度を大幅に上げることに成功。漏れやすいため水圧での採用は難しいとされていた同方式の切換弁を高く評価され、機械、ロボット、流体に関連する数々の賞を受賞した。2023年から販売開始し、年毎に売上は倍増している。

・2023年 “超“モノづくり部品大賞「機械・ロボット部品賞」水圧モーターが受賞

・2024年 “超“モノづくり部品大賞「機械・ロボット部品賞」電磁切換弁が受賞

・2025年 日本フルードパワーシステム学会 技術開発賞

・2025年 静岡県産業振興財団理事長表彰(新技術・新製品開発部門)

・2026年 日本力賞「十大新製品賞(2025)」水圧駆動ロボット用コントロールバルブが受賞

・2026年 静岡市中小企業技術表彰

振り返って

【再挑戦を支えてくれた人の存在】

 令和元年に初めて助成金へ挑戦した際は、準備不足により一次募集で不採択となった。「まだ早かったか」と半ば諦めていたが、産業財団の研究開発チームの方から「将来性のあるアイデア。二次募集にエントリーをしてはどうか」と背中を押していただいた。その結果、無事に採択に至ることができ、本研究開発を前進させる出発点となった。

【真剣勝負の審査会】

 資金的な援助はもちろんのこと、開発を進める上では厳格な審査会も非常に重要なプロセスであると感じている。審査会では、各分野の専門家から多角的な視点で質問や助言をいただくことができる。プレゼンの場に立つと、審査員の手元にある厚い資料が目に入るが、そこには付箋や多くの書き込みがされており、真剣な姿勢に感銘を受ける。おかげさまで、自社視点だけでは気づけなかった課題が明確になり、開発の方針を一段引き上げることができた。この厳しくも心地よい緊張感こそが、研究成果を製品化へと導く大きな原動力になったと確信している。

今後の展望

原子力関連の廃炉作業や海洋インフラ点検、深海探査などを中心に水圧ロボットの活用はさらに拡大する見込み。今後は、機械装置やロボットに加え、演出ミストや水処理関連など、水を利用した製品開発を加速するとともに、耐水性、クリーン性、防爆性などの特徴を生かすことができる用途の発掘を続けていきたいとのこと。

終わりに

水だけで機械の動作に潤滑性を付与する難しい課題をクリアした同社の技術開発力が成功の要因であることは言うまでもないが、産業財団の助成事業をうまく活用して課題を克服し製品開発に至り、さらに新用途への展開に展示会出展支援を利用して取引拡大を図るなど、産業財団の支援が好循環を生んだ良い事例となった。

 

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